【過剰骨 有痛性外脛骨 整骨院】有痛性外脛骨について
2026/08/02
みなさん、こんにちは!鴻巣 ぴーす鍼灸整骨院です。
お子様が部活動やクラブチームの練習から帰ってきたとき、足の内側をさすりながら「足が痛い…」「靴が当たって痛い…」と言ってくるときはありませんか? 「ただの捻挫かな?」「少し休めば治るだろう」と様子を見ているうちに、どんどん痛みが強くなり、ついには走ることもジャンプすることもできなくなってしまう。 実はそれ、成長期の子供たちに非常に多い「有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)」という症状かもしれません。
お子様がスポーツに打ち込む姿を見るのは、保護者の皆様にとって何よりの喜びだと思います。だからこそ、痛みで顔を歪めたり、思うようにプレーできずに悔しい思いをしている姿を見るのは、本当に辛いですよね。
「痛いなら練習を休めばいいのに」と思うのが親心ですが、子どもたちは「レギュラーから外されたくない」「チームメイトに迷惑をかけられない」「ライバルに差をつけられたくない」という強い責任感や焦りから、痛みを隠して無理をしてしまうことが多々あります。
このブログでは、スポーツを頑張る小中高生の足に起きている「有痛性外脛骨」の正体と、なぜ痛みが長引くのか、そしてどうすれば早期復帰と再発防止ができるのかを、解説します。保護者の皆様が正しい知識を持つことが、お子様のスポーツライフを守る第一歩となります。ぜひ最後までお読みください。
第1章:「外脛骨(がいけいこつ)」ってそもそも何?
万人にあるわけではない「余分な骨」
「外脛骨」という言葉を初めて耳にする方も多いかもしれません。人間の体には約206個の骨がありますが、実はこの「外脛骨」は、すべての人にある骨ではありません。日本人の約15〜20%、つまり5〜6人に1人の割合で存在する「過剰骨(かじょうこつ)」と呼ばれる余分な骨なのです。
場所は、足の内側のくるぶしの少し斜め下、土踏まずのアーチの頂点付近にある「舟状骨(しゅうじょうこつ)」という骨の内側に隣接しています。触ってみると、ポコっと少し出っ張っているのがわかります。

骨があるだけでは「無痛」。痛みが伴うと「有痛性」。
ここで重要なのは、「外脛骨があること自体は決して悪いことではないし、病気でもない」ということです。外脛骨を持っていても、一生痛みを感じずに過ごす人もたくさんいます。 しかし、スポーツによる激しい動きや、足への過度な負担が引き金となって、この外脛骨の周辺に炎症が起き、強い痛みを引き起こすことがあります。これを「有痛性外脛骨」と呼びます。
なぜ成長期(10〜15歳)に多く発症するのか?
有痛性外脛骨は、特に小学校高学年から中学生(10〜15歳頃)の成長期のお子様に頻発します。この時期は、骨の成長スピードに対して筋肉の成長や柔軟性が追いつかず、体のバランスが崩れやすいタイミングとなります。 また、学年が上がって練習量が急激に増えたり、走るスピードやジャンプ力が増して足にかかる衝撃が強くなったりすることも、この時期に発症が集中する大きな要因となります。サッカー、バスケットボール、陸上競技、剣道など、足の裏に強い負担がかかるスポーツをしているお子様には特に注意が必要です。
第2章:なぜ痛むの?有痛性外脛骨を引き起こす原因
痛みのメカニズムを知るためには、足の裏の構造を少しだけ理解する必要があります。外脛骨が痛むのには、明確な「物理的な理由」があります。主な原因は以下の2つです。
原因1:後脛骨筋(こうけいこつきん)による「過剰な引っ張り」
これが最も大きな原因です。ふくらはぎの深いところから始まり、内くるぶしの下を通って、足の裏(舟状骨や外脛骨)にくっつく「後脛骨筋」という非常に重要な筋肉があります。 この筋肉は、足のアーチ(土踏まず)を持ち上げたり、つま先立ちをしたりするときに働きます。ダッシュ、ストップ、ジャンプといったスポーツの動作では、この後脛骨筋が激しく収縮します。 外脛骨がある場合、後脛骨筋の腱(すじ)が外脛骨に付着していることが多く、筋肉が収縮するたびに外脛骨が強く引っ張られます。この「引っ張りストレス」が繰り返されることで、骨と腱の結合部に微小な断裂や強い炎症が起き、痛みが発生するのです。
原因2:扁平足(へんぺいそく)と回内足(かいないそく)
足のアーチ(土踏まず)が潰れてしまっている状態を「扁平足」と言い、かかとが内側に倒れ込んでいる状態を「回内足」と言います。 アーチには、歩いたり走ったりした時の地面からの衝撃を吸収する「クッション」の役割があって、扁平足になるとこのクッション機能が失われ着地の衝撃がダイレクトに足の骨に伝わります。 さらに、足が内側に倒れ込む(回内する)ことで、内側にある外脛骨がより突出してしまい、靴に強く擦れやすくなるだけでなく、先ほど説明した「後脛骨筋」が常に引き伸ばされた状態になり、少しの運動でも痛みを引き起こしやすくなります。
第3章:これって有痛性外脛骨?ご家庭でできるセルフチェック
お子様が足の痛みを訴えたら、以下のポイントをチェックしてみてください。多く当てはまる場合は、有痛性外脛骨の可能性が非常に高いと言えます。
[ ] 足の内側(土踏まずの少し上)に、ポコッとした出っ張りがある。
[ ] その出っ張りを指で押すと「痛い!」と顔をしかめる(圧痛がある)。
[ ] 出っ張っている部分が赤く腫れていたり、熱を持っている。
[ ] 走ったり、ジャンプしたり、つま先立ちになると痛みが強くなる。
[ ] 新しいスパイクやシューズに変えてから痛みが強くなった。
[ ] 練習後は痛くて足を引きずっているが、休むと痛みがマシになる。
[ ] 扁平足である、または立っている時に足首が内側に倒れている。
放置してはいけない理由:痛みの「かばい」が二次災害を生む
「痛いけれど走れないことはないから」と放置するのは絶対に危険です。足に痛みがあると、人間は無意識のうちに痛い部分をかばうような不自然な走り方(代償動作)になります。 外脛骨をかばって外側重心で走るようになると、今度は足首の捻挫を繰り返しやすくなったり、膝(オスグッド病や腸脛靭帯炎)、股関節、さらには腰にまで負担がかかり、深刻な怪我を連鎖的に引き起こす可能性があります。
第4章:有痛性外脛骨に関する「よくあるご質問(Q&A)」
皆様が気になるでろう疑問にお答えします。
Q. 痛みがひどい場合、手術をしないと治りませんか?
A. いいえ、ほとんどのケースで手術は必要ありません。保存療法(手技、電気治療、運動療法など)を行うことで、十分な改善が見込めます。
手術(外脛骨の摘出)が検討されるのは、保存療法を長期間続けても全く改善せず、日常生活にも大きな支障が出るごく稀なケースのみです。
Q. 治療期間中は、練習を完全に休ませた方がいいのでしょうか?
A. 必ずしも「完全休養」が必要なわけではありません。痛みの程度にもよりますが、足への負担を減らしながら、上半身の筋力トレーニングや体幹トレーニングを行うことは可能です。ただ炎症が起こっている場合は安静にしておくのが一番です。
Q. 痛みがなくなったら、すぐに全力でプレーしても大丈夫ですか?
A. 痛みが引いた直後は、まだ組織が完全には回復しておらず、再発のリスクが高い状態です。段階的に練習の強度を上げていくことが大切です。
復帰に向けた準備や、動きの確認などしっかりとサポートいたします。
第5章:有痛性外頚骨に対するアプローチについて
この地域でスポーツを頑張っているが、ケガをしている子どもたちをなるべく早く復帰できるようにしていくために必要なことをお伝えします。
1. 痛みの即効鎮静(炎症コントロール)
まずは、現在起きている強い炎症と痛みを取り除くことが最優先です。患部にアイシングを施し、痛みが強い期間は患部に負担をかけないことを意識してください。
2. 原因となる「後脛骨筋」の柔軟性改善
外脛骨を引っ張っている張本人である「後脛骨筋」の緊張を徹底的に緩めます。ふくらはぎ、太もも、股関節、骨盤周りまで、下半身全体の筋膜の繋がりを見て足首に負担をかけている原因の筋肉を見つけ出し、緩めていきます。
3. 足のアーチ(土踏まず)の再構築
扁平足を改善し、足のクッション機能を取り戻すために足の指・足の裏の筋肉を鍛えるトレーニングや後脛骨筋のトレーニングを指導し、お子様自身が自分の筋肉で天然のサポーター(アーチ)を作れるようにしていきます。
4. 身体の使い方
足首にだけ負荷がかかりすぎないよう、全身を使って重心の移動やジャンプ、ダッシュ動作を行うようにします。
第6章:ご家庭でできる!再発防止のためのセルフケア
治療と並行してご家庭でケアを行っていただくことで、回復スピードは劇的に上がります。
練習後の徹底したアイシング
運動直後、外脛骨周辺が熱を持っていたり痛みがある場合は、氷嚢(ひょうのう)に氷水を入れて、患部をしっかり冷やしてください。
ふくらはぎのストレッチ
壁に向かって立ち、痛い方の足を後ろに引いてアキレス腱を伸ばすストレッチです。後ろの足のつま先が外側や内側を向かないよう、真っ直ぐ前に向けることが後脛骨筋を正しく伸ばすコツです。反動をつけず、ゆっくり30秒~1分ほど深呼吸しながら伸ばしましょう。
足の指のグーパー運動
お風呂の中などで、足の指を大きく「パー」に開いたり、ギュッと「グー」に握ったりする運動を繰り返します。
足の裏の筋肉を活性化させ、アーチの形成を助けます。
最後に 〜保護者の皆様へ〜
お子様が怪我をしたとき、お子様自身や保護者の皆様は不安でいっぱいだと思います。
「このままスポーツを続けられなくなるのではないか」 「痛がっているのに無理に練習に行かせていいのだろうか」
そんな不安を抱え込まないでください。 有痛性外脛骨は、成長期特有の通過点であり、正しい知識と適切なアプローチで必ず乗り越えられる症状です。
決して「スポーツを諦めなければならない怪我」ではありません。
当院は、ただ痛みを取るだけの場所ではありません。お子様が怪我を通じて自分の身体と向き合い、より強く、より賢く成長するためのサポートをする「パートナー」でありたいと考えています。
「少し痛いだけだから…」と我慢させず、どんな些細なことでも構いません。お子様の足に関するお悩みがありましたら、ぜひお早めに当院にご相談ください。私たちと一緒に、お子様の輝くスポーツライフと、思い切りプレーできる喜びを取り戻しましょう!
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