鴻巣 ぴーす鍼灸整骨院

【スポーツ障害 グロインペイン 整骨院】グロインペイン(鼠径部痛症候群)について

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【スポーツ障害 グロインペイン 整骨院】グロインペイン(鼠径部痛症候群)について

【スポーツ障害 グロインペイン 整骨院】グロインペイン(鼠径部痛症候群)について

2026/05/26

こんにちは!鴻巣 ぴーす鍼灸整骨院です。

「ボールを蹴ると足の付け根が痛い」 「走るだけで股関節の奥がズキズキする」 「休めば治ると思ったのに、練習を再開するとまた痛くなる」

スポーツに打ち込む中で、このような慢性的な「足の付け根(鼠径部:そけいぶ)の痛み」に悩まされていませんか?

もしかするとそれはグロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)」かもしれません。

 

グロインペイン症候群は、特にサッカー選手に多く見られ、一度発症すると長引きやすく、パフォーマンスを著しく低下させる厄介なスポーツ障害です。痛みを我慢してプレーを続けると、最悪の場合、日常生活にまで支障をきたすこともあります。

この記事では、グロインペイン症候群の基本的な知識から、なぜ発症するのかという根本的な原因、そして具体的な治療法や予防について解説します。

現在痛みで悩んでいる選手はもちろん、指導者や保護者の方々もぜひ参考にしてください。

 

1. グロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)とは?

鼠径部(そけいぶ)とはどの部分か?

鼠径部とは、簡単に言うと「太ももの付け根の前側(コマネチのライン)」周辺を指します。ここには、お腹の筋肉(腹筋群)と太ももの筋肉(内転筋群や腸腰筋など)が骨盤(恥骨)を介して複雑に入り組んで付着しています。また、血管や神経の通り道でもあり、身体の動きにおいて非常に重要な中継地点です。

 

 

なぜ「症候群」と呼ばれるのか?

医学的に「症候群(シンドローム)」とは、「原因が一つではなく、様々な要因が絡み合って複数の症状が出ている状態」を指します。

グロインペインは、「この筋肉が肉離れを起こした」「この骨が折れた」というような単純な怪我ではありません。体幹(胴体)から下半身への力の伝達がうまくいかなくなることで、結果として鼠径部周辺の筋肉や関節、骨に過剰なストレスがかかり、複合的に炎症や痛みを引き起こしている状態なのです。だからこそ「鼠径部痛”症候群”」と呼ばれます。

 

どんなスポーツ、どんな人に多い?

圧倒的にサッカー選手に多く見られます。キック動作や急な方向転換、ダッシュとストップを繰り返す動きが、鼠径部に多大な負担をかけるためです。 しかし、サッカーに限らず、以下のようなスポーツでも発症のリスクがあります。

 ・ラグビー、アメリカンフットボール

 ・陸上競技(長距離、ハードルなど)

 ・ホッケー

 ・バスケットボール

年齢層としては、運動量やキックの強度が急激に上がる中学生〜高校生の育成年代から、長年の負担が蓄積したプロアスリートまで幅広く見られます。

 

 

2. なぜ痛くなる?グロインペインの「本当の原因」

鼠径部が痛いからといって、鼠径部そのものに根本的な原因があるとは限りません。

多くの場合、身体の別の場所の機能低下が、結果的に鼠径部への負担を生み出しています。主な原因は以下の3つに大別されます。

 

① 可動性(柔軟性)の低下

身体をスムーズに動かすためには、各関節が適切な範囲で動く必要があります。特に重要なのが「股関節」「胸郭(肋骨や背骨周辺)」の柔軟性です。 例えば、ボールを蹴る際、本来は胸郭をひねり、股関節を大きく後ろに引くことでパワーを生み出します。しかし、デスクワークや不良姿勢、疲労の蓄積などで胸郭や股関節が硬くなっていると、その動きの代償として骨盤や鼠径部に無理な捻りが加わり、過剰なストレスがかかってしまいます。

 

② 協調性(連動性)の低下

スポーツの動作は、全身の筋肉がタイミングよく連動(運動連鎖:キネティックチェーン)することで成り立っています。 過去に足首の捻挫や肉離れなどを経験し、それを完全にかばうような動きのクセがついてしまっていると、この運動連鎖が崩れます。下半身からの力が体幹へ、体幹からの力が下半身へうまく伝わらなくなり、その「しわ寄せ」が身体の中心である鼠径部に集中してしまうのです。

 

③ 筋力のアンバランスと体幹の不安定性

腹筋群(お腹の筋肉)と内転筋群(内ももの筋肉)は、恥骨を挟んで引っ張り合うように付着しています。 キック動作などで、インナーマッスル(腹横筋など)による体幹の固定力が弱かったり、お腹と内ももの筋力バランスが崩れていたりすると、骨盤(特に恥骨結合)がグラグラと不安定になります。この不安定な土台のまま強力なキックを繰り返すことで、付着部の腱や骨が引っ張られ、微小な断裂や炎症を引き起こします。

 

 

3. 症状の進行度とセルフチェック

グロインペイン症候群は、ある日突然激痛に襲われるというよりは、徐々に症状が悪化していくのが特徴です。早期発見・早期治療が鍵となります。

 

レベル1(初期): プレー中はアドレナリンが出ているため痛みを感じないが、練習後や翌朝に鼠径部が突っ張るような痛みや違和感がある。

レベル2(軽度): プレーの開始時や特定の動作(強いキック、切り返し)をした瞬間に痛みがある。 少し休んだり温まったりすると動けるため、無理をしてプレーを続けてしまうことが多い。

レベル3(中等度): プレー中に常に痛みがあり、全力でのダッシュやロングキックができなくなる。  明らかにパフォーマンスが低下し、練習メニューをこなすのが困難になる。

レベル4(重度): 歩行時や階段の昇り降り、咳やくしゃみでお腹に力を入れただけでも痛みを感じる。 日常生活にも大きな支障が出る状態。

 

【危険信号!こんな症状はありませんか?】

・起き上がる時にお腹の底や足の付け根が痛い

・あぐらをかく姿勢(股関節を開く動き)が痛くてできない

・内ももを押すと強い痛み(圧痛)がある

 

これらの症状に当てはまる場合は、すでにグロインペインが進行している可能性があります。

早めに専門家の診察を受けましょう。

 

 

4. 似ているけれど違う?鑑別が必要な疾患

鼠径部の痛み=すべてグロインペイン症候群というわけではありません。痛みの原因を正確に特定(鑑別)することが、正しい治療への第一歩です。

病院ではレントゲンやMRI、エコー検査などを用いて以下の疾患と区別します。

 

・恥骨結合炎(ちこつけつごうえん): 左右の骨盤をつなぐ恥骨結合部分に炎症が起きる疾患。

・内転筋群の肉離れ: 内ももの筋肉の急性な断裂。急激な痛みと内出血を伴うことが多いです。

​​​​​​​・鼠経ヘルニア(脱腸): お腹の壁(腹壁)の足の付け根付近には、血管や神経が通る「鼠径管(そけいかん)」というトンネル状の隙間があります。  加齢や長時間の立ち仕事、お腹に強い圧力がかかることによって、この隙間周辺の筋肉や筋膜(壁)が弱くなり、そこから腸や脂肪などのお腹の中にあるはずの臓器が、皮膚の下に飛び出してきてしまう状態を指します。

​​​​​​​・股関節インピンジメント(FAI): 股関節の骨の形にわずかな異常があり、動かすたびに骨同士がぶつかって(インピンジメント)関節唇などを損傷する疾患。​​​​​

 

 

これらが複雑に絡み合って「グロインペイン症候群」を形成していることも多いため、自己判断は禁物です。

 

 

5. グロインペイン症候群の治療法

グロインペイン症候群の治療は、「保存療法(手術をしない治療)」が基本となります。

① 局所の安静と炎症のコントロール

まずは痛みを引き起こしている動作(キックやダッシュ)を中止し、患部を休ませます。

痛みが強い急性期には、アイシングや消炎鎮痛剤(湿布や内服薬)を使用して炎症を抑えます。

しかし、「ただ休んで痛みが消えるのを待つだけ」では絶対に根本解決になりません。 痛みが引いて練習を再開すれば、ほぼ確実に再発します。

 

② 物理療法と手技療法

当院では、電気療法を用いて患部の組織回復を促します。

また、硬くなってしまった股関節周りの筋肉や、お尻、背中などの筋膜をマッサージや手技で緩め、血流を改善させます。

 

③ 運動療法 ★最重要

グロインペイン治療の核心はここです。原因でお伝えした「可動性・協調性・筋力」の改善を図ります。

・胸郭・肩甲骨の可動性改善: 背骨や肋骨周りのストレッチを行い、上半身を柔らかく捻れるようにします。

・股関節の可動性改善: お尻の筋肉(大臀筋など)や太もも裏(ハムストリングス)の柔軟性を高め、股関節の正しい動きを取り戻します。

・体幹(インナーマッスル)の強化: ドローイン(お腹をへこませる呼吸法)などをベースに、骨盤を安定させる腹横筋を鍛えます。

・協調性トレーニング: 上半身と下半身を連動させる「クロスモーション(対角線の動き)」のトレーニングを行い、全身を使った効率的な身体の使い方を再学習します。

 

④ 手術療法について

保存療法を半年以上(目安)継続しても改善が見られず、日常生活やスポーツ復帰が困難な重症例や、スポーツヘルニアなどの器質的な問題が明確な場合には、手術が検討されることもあります。しかし、全体から見れば手術に至るケースは少数です。

 

 

6. 復帰への道のりと予防のためのセルフケア

グロインペイン症候群は、再発率が高い障害です。痛みがなくなったからといって、いきなり全体練習にフル参加するのは大変危険です。

最初は軽く足を動かすところからだんだんと強度を上げていき、大丈夫そうであれば完全に復帰するといった形で行いましょう。

各段階で翌日に痛みがぶり返さないかを確認しながら、慎重にステップアップしていく忍耐力が必要です。焦りは最大の敵です。

 

予防のための実践的セルフケア

再発を防ぐため、そして発症を予防するためには、日々のセルフケアが欠かせません。

・十分なウォーミングアップ: 軽いジョギングだけでなく、股関節を大きく回すダイナミックストレッチや、体幹に刺激を入れるアクティブな準備運動を取り入れましょう。

・練習後のクールダウン: 疲労を残さないため、練習後は静的ストレッチ(ゆっくり伸ばすストレッチ)を入念に行います。特にお尻、太もも前(大腿四頭筋)、内もも(内転筋)、お腹(腹直筋・腸腰筋)は必須です。

・姿勢の改善: 日常生活での猫背や反り腰は、骨盤の傾きを歪ませ、鼠径部にストレスをかけます。座る時や立つ時の姿勢を意識することも立派な予防です。

 

 

7. よくある質問(Q&A)

ここでは、グロインペイン症候群に関するよくある疑問にお答えします。

 

Q1. テーピングやサポーターでごまかしながらプレーしてもいいですか?

A1. おすすめしません。テーピングで一時的に痛みを軽減させることは可能かもしれませんが、根本的な身体の使い方は改善されていないため、患部へのダメージは蓄積し続けます。結果として重症化し、治療期間が何倍も長引くリスクがあります。

 

Q2. 完治するまでにどれくらいの期間がかかりますか?

A2. 症状のレベルや原因によって大きく異なります。初期段階であれば数週間〜1ヶ月程度のリハビリで復帰できることもありますが、慢性化している場合やレベル3以上の場合は、3ヶ月〜半年、あるいはそれ以上の長期離脱が必要になることも珍しくありません。だからこそ、早期発見が重要です。

 

Q3. 筋トレ(スクワットなど)はしても良いですか?

A3. 痛みの出る動作は避けるべきです。重い重量を扱うスクワットは腹圧がかかり鼠径部に負担をかける可能性があります。

まずは専門家の指導のもと、インナーマッスルを中心とした負荷の軽い体幹トレーニングから始めるのが安全です。

 

Q4. ストレッチをすると患部(鼠径部)が痛いのですが、我慢して伸ばすべきですか?

A4. 絶対に我慢してはいけません。痛みを伴う無理なストレッチは、筋肉や腱の微小断裂を悪化させ、防御反応で逆に筋肉を硬くしてしまいます。「痛気持ちいい」の少し手前、心地よい伸びを感じる範囲で止めてください。患部が痛むなら、患部ではなくその周辺(お尻や背中など)のストレッチを優先しましょう。

 

おわりに:焦らず、自分の身体と向き合う時間にする

グロインペイン症候群は、目に見える大きな怪我ではないため、周囲からの理解を得られにくく、「サボっているのではないか」「気合が足りない」と誤解されることもあり、選手にとって肉体的にも精神的にも非常に辛い障害です。

 

しかし、この痛みは「今の身体の使い方のままでは、これ以上レベルアップできないよ」という身体からのSOSサインでもあります。

休んでいる期間を単なる「マイナス」と捉えるのではなく、自分の身体の硬さや弱点と向き合い根本的な身体の使い方(体幹の強さ、股関節の柔軟性など)を見直す「プラス」の時間に変えることができれば復帰した時には怪我をする前よりも

一段高いパフォーマンスを発揮できる選手に成長できるはずです。

 

決して一人で悩まず、自己判断で無理をせず、信頼できる医療機関などに相談して、二人三脚で根本改善を目指していきましょう。

あなたのスポーツライフが、再び痛みのない楽しいものになることを心から応援しています。

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